9/14/2010

防災マップ作り

10月の台風シーズンを前に、NGOではCommunity Based Management Disaster Risk Reduction(CBMDRR)といって、コミュニティによる防災力の向上を目指す取り組みの支援をしています。

Camarines Norte州は台風が頻繁に上陸する台風ルート上にありながらも、これまで特に防災対策がとられていなかったこと自体も驚きです。

この日は、Daetから車で30分ぐらいの比較的高地にあるSan Lorenzo Ruizという町で、防災マップ作りのセミナーを行いました。
フィリピンでは住所を示す丁目のことをPurokといい、Purokごとのグループで地図を作ってもらいました。
地図の中には、「高齢者」、「妊婦」、「障がい者」、「赤ん坊」など災害弱者や、井戸や集会場など災害の際に重要となる情報を記号にして入れています。
また、家の表示も素材別で色を分けをして、被害が受けやすい住宅が一目でわかるようにしました。
4時間かけてようやく完成。参加者は達成感で大変うれしそうです。

セミナー開始前には、「ここでは洪水もおきたことないし、地震もないから大丈夫よ」と防災意識はほぼゼロ。
しかし、マップを作って初めて避難所や水源の確保など防災対策の必要性を理解していたようでした。

また、新たに見えた課題は、

1. 活用できる精確な地図がそもそも存在しない

2. .都市部や海外に出稼ぎに行く人が多いので実際に住んでいる人数が一定ではなく、今年行われた世帯調査のデータもあまり当てにならない

3. 実際に一軒一軒回って調査をしたのではなく、「あの人の家は、コンクリートだったよね?」「いや、違うよ。壁は竹だよ」などと、あーだこーだ言いながらつくられたので、地図に入れられた情報すべてが曖昧

防災マップは、情報が正確であることが一番大切なのですが、そこが今回のマップの最大の欠点でした。

次回のマップの更新は3ヵ月後。
その際には、巡回による情報収集を提案しようと思います。



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