昨日、あまりにも衝撃的な出来事がありました。
以下、気分が悪くなる可能性もあるので、お食事中の方は読むのを控えてください。
さて。
土曜日に行っている子供達とのアクセサリー作り。
朝9時半から開始ですが、朝ごはんを食べないでやってくる子供が多いので、10時のおやつを用意しています。
いつもは、パンやお菓子を買うのですが、
今日は健康志向でパイナップル。
市場で10個購入し、その場で皮をむいてスライスしてもらいました。
用意したパイナップルはあっという間になくなり、
子供達がそれぞれ作業を始めたとき、
一人の男の子がお腹が痛いと、今にも泣き出しそうな表情でうったえてきました。
横になるように勧めて、しばらく他の子供の作業を手伝っていると、
その男の子が痛い!痛い!と泣いているのに気づきました。
床に座り込んでしまい、お腹の部分を押さえながら、
ボロボロ涙を流しています。
何を聞いてもただ首を振り泣いているだけ。
周りの子供達は、
「朝ごはんを食べずにパイナップルを食べたからお腹が痛くなったんだよ」と
私に言います。
パイナップルは空腹状態の胃には良くないのだろうか、
もしかしたら昨日からご飯を食べてないのかもしれない、
といろいろ考えましたが、痛がる様子が尋常ではありません。
水を飲ませた後、吐き気がある様子だったので、NGOのスタッフにどうすればよいのか聞きに言って戻ってくると、一人の子供が私に向かって、
「吐いちゃったよ。虫が出てきたよ。」と。
何のことだか理解できず、あわてて男の子を見に行くと、彼の足元に白い巨大なミミズのような虫が
4,5匹のた打ち回っています。
自分の見ている光景が全く信じられませんでした。
吐物からでてきたものは、回虫だったのです。
箸ほどの太さで、20センチほどはありそうなものが、いくつも。
スタッフに急いで虫下しの薬を買ってきてもらうように頼み、
男の子の様子を見ていました。
すると、再度吐き気がが起こり始め、嘔吐。
今度は、先ほど出てきたものよりも、さらに太く、
50センチはあろうかという大きな回虫が出てきました。
さすがに今回は思わず目を背けてしまいました。
男の子はただ呆然と座っているだけ。
周りの子供達はキャーキャー怖いと騒ぎ始めました。
スタッフによると、「酸性のパイナップルがお腹の中の回虫を刺激して、外に出てきたんだ。痛がっていたのは、虫が咬んでいたからだよ。フィリピンでは回虫を出すためにポメロ(グレープフルーツのような果物)を食べるといいっていうんだよ。」とのこと。
男の子には虫下しの薬を飲ませて、ゆっくり休むように帰宅させました。
アクセサリー作りに参加する子供達は、殆どの子供がとてもやせています。
腕を持つと、骨を感じられるぐらい。
家庭が貧しいく、満足に食事を食べられないからだと思っていましたが、やせている理由は、それに加えて回虫もあるからだということが分かりました。この男の子以外でも、回虫を持っている子供がいる可能性は十分にあります。
あんなに大きな虫が何匹もお腹にいたら、わずかに食べる食事も全部栄養を取られてしまうはず。そして子供はいつもお腹がすいているはず。
フィリピンに同じ協力隊で来ている看護婦の友人に聞くと、フィリピンでは体内に回虫を持つ人が非常に多いとのこと。回虫の卵がついている床を触った手で、ご飯を食べたりすることで、うつってしまうのだそう。フィリピンでは大人でも食事の前に手洗いをしない人が多いのに、子供が手を洗うはずがありません。
次回集まるときには、子供達全員に虫下しの薬を配ろうと思います。
また同時に、手洗いの仕方、手洗いの大切さについても、時間をとって、何度も繰り返し教えていこうと思います。
気分が悪くなってしまった方がいましたら、申し訳ありません。
今思い出すだけでも血の気が引くくらいですが、フィリピンにはこういう子供達がまだ多くいるんだということをぜひ知ってもらいたくて書きました。