1/28/2011

フィリピン流 鶏の締め方

おととい、NGOのオフィスの裏庭に行くと、
鶏を絞める作業の真っ最中。

フィリピンに出発する前、アジア学院 にて3週間の農業研修中に、
鴨と鶏の締め方を教わったので、ここぞとばかりに私もお手伝い。


まず、鶏を逆さにして押さえ、首の部分にナイフを入れます。








アジア学院では鶏を逆さに固定する台のようなものを使ってしっかり血抜きをしましたが、フィリピンでは、血抜きはものの5秒で終了。
そのままお湯の中へ。



まだ完全に死んでいない状態なので、お湯につけた鶏が暴れていました。
やっぱり血抜きをきちんとやったほうがいいんじゃなかろうか、
と思いつつも無言で見守りました。

お湯から上げたら、あとはひたすら毛を抜きます。
この作業がものすごく大変。毛だけ抜けて、毛根が残ってしまいます。
ピンセットがあれば楽なんだけれど、
無いので仕方なく爪で。





毛を全部むしり終わり、足の部分の皮をはがしたら、水で洗います。

内臓の処理は、調理担当のアテにすべてお任せ。



NGOでは、鶏以外にも、豚も飼育していて、これもまた自分達で締めてさばいています。
なぜかいつも解体後にしか出くわしたことがないので、
次は最初からばっちり写真に収めて報告します。

1/25/2011

ジャパユキ










Tagaytay での研修を終えて、Daetに戻りました。

振り返ってみると、ものすごく内容の濃い研修でした。
朝8時から夕方6時までぎっしりのフィリピンらしからぬ
スケジュールが組まれ、さらに休み時間や食事の時間も、
プレゼンの準備に追われていました。

フィリピンらしかったのは、10時と3時のおやつが必ず用意されたこと。
食べなきゃいいのに、出されたら拒まぬ主義のワタシ。
ぜったいまた太っただろうなぁ。

研修2日目は、児童売買の事例を分析し、またどのようなケースが児童売買とみなされるのか判断のポイントを学びました。
座学はほんの一部だけで、大変工夫の凝らされた講義でした。

例えば、事例の分析では、グループに分かれて、手渡されたヒントをもとに建物内に隠された断片的な事例文を探して、
意味の通る事例を組み立てるゲームから始まり、
事例が出来上がったら、次はその内容をグループ毎に
寸劇で表現したりしました。

また、児童を含む人身売買がどのようなルートで最終的な働き先まで運ばれるのかを理解するために、実際に可能な限りの移動手段を使ったルートの数々を地図に書き込んだりもしました。


仲介者は、なるべく安く、そして捕まりにくいルートをとるため、
網の目のように監視を行う必要があること、
また仲介者は転々と移動するため、人身売買の現場を押さえることは難しく、またできたとしても立証できる十分な証拠がつかめないので裁判まで至らないケースが多いことを学びました。

講義の中で、何度か気になったことがありました。

講師の先生が、Japayukiという言葉を使うときに、若干軽蔑したような笑いを浮かべながら発言していたこと。

『Japayuki』とは、フィリピンでは日本に出稼ぎに行く人たちのことを意味します。

特に、バーや風俗店などで働く女性を意味する場合が多いようで、
日本で数ヶ月から数年働き、短期間で楽に稼いで帰ってくるという風に見られているようです。

もちろん仕事の内容を理解した上、望んで日本にいくJapayukiさんもいます。
一方で、極端に貧しかったり、十分な教育を受けておらず職につけない女性や子供が、日本で短期間で稼げるという甘い言葉にだまされて、日本に送られ、給料も支払われないまま強制的に働かされているということもあるのです。

エンターテイメントビザともいわれる興行ビザの取得が非常に難しい現在は、人身売買の数は減少しているそう。それでも、日本人と結婚した遠い親戚を尋ねるという理由で観光ビザを使って法的には問題なく入国し、到着直後に働き先に連れて行かれるというケースが報告されているとのこと。

近所のお兄ちゃんが、「あの家は、奥さんがジャパユキだから、大きな家が建てられたんだ」とこれまた軽蔑したように話していたことを思い出しました。稼いで帰ってこれる人ももちろんいますが、きっと今この瞬間も、すぐにでも母国に帰りたいと思いながら強制労働を強いられている人がいます。

日本での人身売買の実態を知り、同じ日本人として恥ずかしく、そして申し訳なく感じました。

1/19/2011

誘いは突如やってくる

今、マニラからの避暑地として有名なTagaytayという場所に来ています。

先週の土曜日、NGOの職員の一人から、
「児童売買についての研修が月曜日からあるから、よかったら一緒にいかない?」と
突然の誘いを受けました。

なんでこんなに直前なんだ、と思いながらも、
せっかくの機会なので、行ってみることにしました。

朝7時出発。
バス→バン→ジープ(小型乗り合いバス)→トライシクルと乗り継いで9時間。
教会の研修施設に到着。
比較的高地にあるからか、私がDaetから来たからか、気温も低く感じます。

この日はさすがに疲れて8時半に就寝。
次の日の朝から、研修スタート。

参加者は、教会関係のNGOや修道院などで児童労働や児童売買に関するプロジェクトに携わっている人たち24人。遠くはミンダナオからはるばる来ている女性もいます。

研修日1日目は、それぞれの組織でどんな活動をしているを紹介しあったり、ジェンダーのトピックについて話し合ったり、他の国での事例を勉強したりしました。

2日目から本格的に児童売買について学びます。



日本にいた時には、児童売買があることについては知っていても、
あまり深く考えることはありませんでした。
日本は売買された子供達が多く送られている国の一つでもあります。

現在の状況、課題、私達に何ができるのか、真剣に学んできます。

1/16/2011

雨の日には、Merrime.com

昨夜から強風と大雨が続いています。

外に出たら、吹き飛ばされそうなぐらいだったので、週末に必ず行っている「本来は雨天決行」のエアロビクスも、こんな天気では恐らく誰も来ないはず、と思って二度寝。

農家のおじいちゃんの所にいって植えたばかりの稲の調子も見に行こうと思っていたけれど、それもキャンセル。

さーて、何をしよう!

まずは、たっぷり時間をかけて、朝ごはんを作りました。

根菜のポタージュ
たまねぎをバターでゆっくり炒めて、角切りにしたさつまいもと長いもに味が似ているアメリスという野菜を加えます。水を加えて、弱火で30分コトコト。火を止めて少し冷ましてから、ミキサーで滑らかにします。お鍋に戻して、牛乳を注ぎ、塩をほんの一つまみ、そしてナンプラーを少々。

とっても美味でした。








部屋の掃除をしたり、オンラインでニュースを見たり、友達のブログを読んだり、一通り全部やりたいことが終わってもまだ午後1時。

誰かのブログからたどって見つけた、Merrime.com

インターネットで見れるコメディドラマで、アメリカでいろんな賞をとっているらしく、確かになかなか面白い!
1話が5分ぐらいと短いので、次から次へと、一気に15話をぜーんぶ見ました。

ある女の子がインターネットの出会いサイトで彼氏を見つけようとするという
思考力ゼロでも理解できてしまうような内容なので、何もすることがないときには、おすすめ。
ぜひMerrieme.comへ。

それにしても、ウェブ広告も特に掲載されていないし、こういった類のウェブドラマの制作費はどうやって賄われているんだろうか。。。

週5は通います















私のいきつけパイナップル屋さん。

拳二個分ほどの小さなパイナップルを皮を剥いた状態で売っています。
3つから4つ入って、10ペソ(20円)

竹のハンドルを垂直にさして左手で持ち、
らせん状に包丁を入れて黒いボツボツの部分を取り除いていきます。
1つを剥き終わるのにかかる時間、約1分!

皮のついたパイナップルを買ってきて、真似して自分で剥いてみましたが、
細かい皮がキッチンに散らばって、悲しい気持ちになるし、
黒いボツボツが取りきれず、食べると口の中が痛い。。。

剥いてもらったほうが、よっぽど楽だ!
ということで、ほぼ毎日通っています。

1/15/2011

私の子供

土曜日の今日、ストリートチルドレンと今年1回目のブレスレット作りをやりました。

30分遅刻して私がオフィスに到着すると、NGOのスタッフの一人が

「Your children are waiting for you」と。

Oh yes my children.

本日は総勢13人。















回を重ねるごとに、どんどん作業が早くなり、品質も上がっていっています。

切れにくくするためにナイロンの糸を二重に通す方法も、
子供達自身のアイディアから生まれました。

完成した製品を見て私が感動している間に、子供達は私のカメラで遊んでいたようで、
家に帰ってから写真をみてみると、こんな↓写真が。

 






















 


超特大!

絶対に美味しいからって勧められたポメロ。
私の頭の1.5倍ぐらい。重さ2.5キロ。重っ・・・。

大胆に上から1/3ぐらい切ってもまだ実まで届かず。

あまりにも皮が厚いので、雑巾の代わりに掃除に使ってみました。

1/14/2011

隣の晩御飯

私のアパートの右隣は大家さんの家。
左隣は大家さんの息子家族が住んでいます。

ほとんどの食事は家族全員分を一緒に作っているようで、
真ん中に住む私にもよく分けてくれます。

今日の晩御飯は、昔食堂を経営していた息子さんが作った
パラボックという名前のフィリピンスパゲッティ。
甘すぎて食べると心拍数が上がるスパゲッティは食べませんが、
これは美味しい。

息子さんのパラボックがとても美味しかったので、いろいろなレストランで、
パラボックを試しましたが、ソースがしゃばしゃばしていたり、
麺が春雨だったり、なにか違う。
やっぱり息子さんのパラボックが一番!


具には、小エビと、見た目は軽いスナックだけれど実は豚の皮を揚げたという超高カロリーなチェッチャロンが入っています。黄色の色は、ケチャップではなく、なんとかという自然な着色料だそうです。

これを茹ですぎたパスタとしっかり混ぜます。
フィリピンでアルデンテなんて言葉は通じません。
茹ですぎてこそ、ソースがしっかり絡んで美味しいんです。
恐らく。。。

今度レシピを教えてもらおうっと。



自由に、って難しい?

以前ブレスレットを作った子供達が、
今度はネックレスを作りたいと言っていたので、また施設を訪問しました。

ブレスレットを作った時は、私の見本と同じように作ってもらったのですが、
今度は彼女達に自由にデザインを考えてもらいました。

3色のビーズとピリナッツの殻を混ぜて好きなようにデザインしていいよ、と説明しましたが、出来上がっていくのは同じデザインのものばかり。

どうやら作業の一番早い子のデザインを、残りの子達は真似たようです。

それぞれの個性が出るかと思いきや、違うのはビーズのパターンぐらいで、それ以外は全く同じ。

なぜなんだろう。

仲良しの友達と同じがいいのかな?
違うデザインにするのが恥ずかしいのかな?
ただ真似るほうが簡単だからかな?

なんとなく、フィリピンの教育の影響があるのでは、と思っています。

同じ協力隊で小学校で働いている友人が、フィリピンの学校の授業は
ひたすら教科書を読みながら進んでいき、
子供達が自分の考えを述べる場面ば非常に少ない、
と言っていたのを思い出しました。

もしかすると、子供達の個性を伸ばすことは重視されていないのかもしれない。

自由に発想することを面倒くさがらず、恐れず。

そして、たとえ人と違っていても、胸を張っていられる大人になってほしい。

1/13/2011

Zumba

というエクササイズにはまっています。









ラテンの音楽に合わせて、サンバやサルサなどのラテンダンスのステップが取り入れられたエアロビクスのようなもの。

日本でサルサに挑戦してみたことがありましたが、全く続かず。
だって、相手がいると、ステップを間違えたり、テンポに乗りきれない私は、
足をひっぱっているのでは?と申し訳なくて、楽しめなかったから。

ズンバは、一人で踊るので、相手を気にすることも無く、自由に踊れます。
1時間も踊ると汗びっしょりになり、体を動かしたー!という満足感が得られます。

1時間で20ペソ(40円)

安いでしょ?

田植え後の筋肉痛もなんのその。
今日も仕事の後に行ってきます。

1/12/2011

驚愕の事実

また田植えに行ってきました。

小雨が降る中、全部で1.5ヘクタールの残り半分を今日中に終わらせなければ、とわき目も振らずに田植えをしていると、



背後から、プシュー、プシュー、と音が。


振り返ると、噴霧器を背負った持った男性が。

まさか・・・と思って聞いてみると、
「コホールがこれで死ぬんだよ。」と。

コホールとは、田んぼに大量に発生しているカタツムリのような虫のこと。

死ぬ?
それって、つまり農薬ってこと?
しかも、みんなが田植えをしているその横で撒いちゃうの?

かなりショックでした。
今まで完全無農薬だと思っていたおじいちゃんのお米、今回だけなのか
今までもなのか定かでないですが、農薬を使っています。

なんとなくおじいちゃんには直接聞けなくて、手伝っていた孫に聞いてみると、どうしてもこのコホールの薬だけは必要なのだそう。
他の田んぼでは、そのほかにもいろんな農薬を使っているけれど、
おじいちゃんの田んぼでは1種類だけ、と。

うーん。。。
今回のお米は完全無農薬ではなく、減農薬か。

後からこっそり農薬の箱を見てみると、

・肌に直接触れることのないように
・噴霧の際には、マスクと手袋を使用すること
・噴霧後、48時間は田んぼに入らないこと

などなど、長い注意書きがありました。


真後ろで噴霧されて、足や手に直接触れているし、
思いっきり吸い込んでますけど・・・・。

使うなら、きちんとと使用方法を守ろうよ。。。

どうか具合が悪くなりませんように。

1/11/2011

三度目の田植え

さぁ、またやってきました、田植えのシーズン。

収穫してまたすぐ植えるので、農家は休む暇もなく大忙し。

フィリピンでは1年に3回も稲作ができるのに、それでもまだお米が足りなくて大量に輸入しているなんてちょっと信じられません。
お米の需要の高さは世界一なんじゃないかと思います。

さて、今回は日本から持ち帰った素敵な帽子をかぶってお手伝い。

普通の帽子より断然通気性がよいし、首も焼けないし、
本当にこの帽子は優れモノ!

フィリピンにはないこの帽子をみたおばあちゃんが、一言。
「いいわねぇ~、作れそうね」

確かに、麦藁帽子のつばの部分だけ切り取って、布切れを縫い付ければ
簡単に作れちゃうかもしれない。

フィリピンの農家の間で、流行るかな!?

田植えは明日も続きます。
腰痛で起き上がれないなんてことがなければ、
明日もお手伝いに行きます。

1/09/2011

私の原動力

 













この道の先に、農家のおじいちゃんの家があります。

舗装された道でトライシクルを降りてから、この道を徒歩で10分。

あと1年2ヶ月の間に、
何回この道を歩いておじいちゃんを訪ねてこれるだろうか。

私が無事フィリピンへ戻ってきたことを、顔をくちゃくちゃにして喜んでくれたおじいちゃんとおばあちゃんの顔を見て考えました。


私の帰りを心待ちにしてくれている人がいる。

まるで本当の家に戻ってきたかのように、
温かく「おかえり」と言ってくれる人がいる。



心の底から、ありがたい、
そして私は本当に恵まれているなと感じます。

この気持ちが、私の活動の原動力です。



1/06/2011

明けましておめでとうございます。

フィリピンに来てから、10ヶ月目に突入します。
あと数ヶ月で折り返し地点。

焦らず、自分のペースで、助けていただいている多くの人に感謝しながら、
恩返しのために私ができることすべてを残せるような活動をしていきたいです。

お正月、短い期間でしたが日本に帰国しておりました。
飛行機の窓から遠くに富士山が見えたときに、思わず涙がでそうになりました。

大好きな家族と猫と一緒に過ごす、とてもよいお正月でした。

みなさまにとってよい一年となりますように。
本年も、どうぞよろしくお願いします。


メリークリスマス

12月に入ると、フィリピンでは人と会うときの挨拶が、
おはようやこんにちはから、「Merry Christmas!」に変わります。


12月1週目から、いろいろな場所でクリスマスパーティーが開かれ始め、
みんなどこかウキウキ、ソワソワ。


NGOが活動先の村で開いたパーティーに行ってきました。

20キロはあろうスパゲッティと、
キャッサバを練ってピーナッツと
砂糖を混ぜたお菓子が用意されました。


子供達がいすとりゲームをしたり、お母さんグループによるダンスが披露されたり、景品付きのクイズをしたり、会場は終始笑い声と笑顔で溢れていました。
最後は、NGOから子供達一人一人にプレゼントを渡しました。

中身はお菓子だったのですが、
手に渡った瞬間には包み紙が開けられ、瞬く間に子供達は完食。

取っておいて後から食べたりしないのかな?と思っていましたが、そこはフィリピン人の子供達。


目の前にあるときに食す!はフィリピンでは鉄則です。