7/26/2011

Takubo para sa Japan

とは、タガログ語で、Run for Japanという意味。

先週の土曜日に、マニラにあるフィリピン大学の構内で、東日本大震災の被害者への義援金集めを目的としたチャリティーマラソンがありました。
学生グループによって企画されたこのイベントは、参加費の半分が赤十字を通して寄付されるというもの。

スポンサーでもあるJICAが会場内でTシャツの販売するというので、そこに便乗して、ピリナッツのアクセサリーと有機米も一緒に陳列させてもらうことに。

同じ協力隊の友人と一緒に、やる気満々で朝4時半に会場到着。
ちょっと?いや大分、早すぎました。
まだ真っ暗だし、スポンサーの一社である大塚製薬のスタッフがちらほらいるだけ。

明るくなり始めた頃、少しずつ人が集まり始め、7時過ぎにようやくスタート。

私は6.6Kmのコースを走りました。
緑あふれる構内のコースは、
とっても気持ちが良かった。




なんといっても、日本のために集まってくれた人たちと一緒に走っているという感覚は、もちろん普通のジョギングとは違い、格別!

JICAのブースに来てくれたお客さんの中には、同じTシャツを一人で5枚も購入してくれた方もいました。日本のことが大好きで、自分で日本語を勉強しているというこのフィリピン人の学生は、「こまったときは、おたがいさまです」と恥ずかしそうに日本語で言い、微笑みながら立ち去っていきました。
感動して思わず涙ぐんでしまった。

お米とピリナッツアクセサリーの売り上げ金額は約2500円分。
小額だけれど、これも寄付します。

参加者に配られたTシャツにある「Tumakubo ako para sa Japan」とは
私は日本のために走りました、という意味。

日本を応援してくれている人がここフィリピンにも大勢いるのだと思うと、嬉しくなります。
この想いが被災地の方々に届き、少しでも早く震災前の生活に戻れますように。

7/17/2011

太れない理由

昨日、あまりにも衝撃的な出来事がありました。

以下、気分が悪くなる可能性もあるので、お食事中の方は読むのを控えてください。


さて。
土曜日に行っている子供達とのアクセサリー作り。

朝9時半から開始ですが、朝ごはんを食べないでやってくる子供が多いので、10時のおやつを用意しています。

いつもは、パンやお菓子を買うのですが、
今日は健康志向でパイナップル。
市場で10個購入し、その場で皮をむいてスライスしてもらいました。

用意したパイナップルはあっという間になくなり、
子供達がそれぞれ作業を始めたとき、
一人の男の子がお腹が痛いと、今にも泣き出しそうな表情でうったえてきました。

横になるように勧めて、しばらく他の子供の作業を手伝っていると、
その男の子が痛い!痛い!と泣いているのに気づきました。

床に座り込んでしまい、お腹の部分を押さえながら、
ボロボロ涙を流しています。

何を聞いてもただ首を振り泣いているだけ。

周りの子供達は、
「朝ごはんを食べずにパイナップルを食べたからお腹が痛くなったんだよ」と
私に言います。

パイナップルは空腹状態の胃には良くないのだろうか、
もしかしたら昨日からご飯を食べてないのかもしれない、
といろいろ考えましたが、痛がる様子が尋常ではありません。

水を飲ませた後、吐き気がある様子だったので、NGOのスタッフにどうすればよいのか聞きに言って戻ってくると、一人の子供が私に向かって、

「吐いちゃったよ。虫が出てきたよ。」と。

何のことだか理解できず、あわてて男の子を見に行くと、彼の足元に白い巨大なミミズのような虫が
4,5匹のた打ち回っています。

自分の見ている光景が全く信じられませんでした。
吐物からでてきたものは、回虫だったのです。
箸ほどの太さで、20センチほどはありそうなものが、いくつも。

スタッフに急いで虫下しの薬を買ってきてもらうように頼み、
男の子の様子を見ていました。
すると、再度吐き気がが起こり始め、嘔吐。

今度は、先ほど出てきたものよりも、さらに太く、
50センチはあろうかという大きな回虫が出てきました。
さすがに今回は思わず目を背けてしまいました。

男の子はただ呆然と座っているだけ。
周りの子供達はキャーキャー怖いと騒ぎ始めました。

スタッフによると、「酸性のパイナップルがお腹の中の回虫を刺激して、外に出てきたんだ。痛がっていたのは、虫が咬んでいたからだよ。フィリピンでは回虫を出すためにポメロ(グレープフルーツのような果物)を食べるといいっていうんだよ。」とのこと。

男の子には虫下しの薬を飲ませて、ゆっくり休むように帰宅させました。


アクセサリー作りに参加する子供達は、殆どの子供がとてもやせています。
腕を持つと、骨を感じられるぐらい。

家庭が貧しいく、満足に食事を食べられないからだと思っていましたが、やせている理由は、それに加えて回虫もあるからだということが分かりました。この男の子以外でも、回虫を持っている子供がいる可能性は十分にあります。
あんなに大きな虫が何匹もお腹にいたら、わずかに食べる食事も全部栄養を取られてしまうはず。そして子供はいつもお腹がすいているはず。

フィリピンに同じ協力隊で来ている看護婦の友人に聞くと、フィリピンでは体内に回虫を持つ人が非常に多いとのこと。回虫の卵がついている床を触った手で、ご飯を食べたりすることで、うつってしまうのだそう。フィリピンでは大人でも食事の前に手洗いをしない人が多いのに、子供が手を洗うはずがありません。

次回集まるときには、子供達全員に虫下しの薬を配ろうと思います。
また同時に、手洗いの仕方、手洗いの大切さについても、時間をとって、何度も繰り返し教えていこうと思います。


気分が悪くなってしまった方がいましたら、申し訳ありません。
今思い出すだけでも血の気が引くくらいですが、フィリピンにはこういう子供達がまだ多くいるんだということをぜひ知ってもらいたくて書きました。

7/06/2011

復活!

気づくとほぼ3ヶ月近く更新を怠っていました。
心配してご連絡をいただいた方、すみませんでした。
大丈夫です。とっても元気にしています。

この3ヶ月の主な出来事をざっと。

フィリピン中の協力隊員(現在70人強)がマニラに集合して活動の報告を行う『総会』がありました。
約一週間、寝る間を惜しんで、よくしゃべり、よく食べ、よく笑い、久々に会う友人から刺激を受けて、任地に戻りました。

その後、配属先のNGOで本格的に新しいプロジェクトがスタート。
多いときでは週3回、プロジェクトの事前調査のために、バイクで一時間ほどの場所にある村へ通いました。一軒一軒たずね、10ページ近くにもなる質問表を埋めるのに必要な情報を、会話をしながら収集しました。

6月は、Daetで3週間のお祭りがありました。
はしゃぎすぎたのか、微熱と原因不明の腹痛が続き、体調不良で1週間お休み。
子供達とのピリナッツアクセサリー作りも続いています。
最近は、子供達のお母さんも参加を希望するようになり、製品の質が上がってきました。
新しいデザインの商品も作り始めました。

アメリカ版のJICAのような、Peace Corpでボランティアをしている友人と協力して、廃棄される予定だった小学校の机に、子供達がペンキを塗ってリサイクルをするイベントを開きました。
  









それ以外にも、ご近所にいる日本人の友達と餅つきをしたり、
着付け教室をしたり。
これは、また別の機会に。

3ヶ月間変わっていないのは、日々の恵みと出来事に感謝をしながら毎日を過ごせていること。

どこにいても、どんな仕事をしていても、この習慣だけは、続けていこう。